日本は不思議な国です。
クリスマスを祝い、除夜の鐘を聞き、神社に初詣する、ということを当たり前のように生活の中に溶け込ませています。
クリスマスも最初は、違和感を持って受け止められていたかと思いますが、いつの間にか日常的になっています。
こうした背景にはどんなことがあるのかを考えてみたことはありますか?
おそらく、4つのプロセスを経て形成されていると思います。
4つのプロセスとは「葛藤」→「共生」→「調和」→「融合」です。
- 「葛藤」:相反する動機・欲求・感情などが存在し互いに譲らず対立しそのいずれをとるか迷う状態で、どちらが正しいか?の分離が起こる状態。
- 「共生」:違いは違いのままで、お互いを尊重し合う状態。
- 「調和」:相手と自らの接点を探し出し、つり合いを取りまとまっている状態。
- 「融合」:完全ではないかもしれないが、ひとつになる状態です。
「ソニーのウォークマン」も、ラジオとテープレコーダーを融合していきましたし「自動車」も同じです。
アメリカで開発されたT型フォードなどを参考に、日本で独自の車(軽自動車など)を開発するようになりました。
「葛藤→共生→調和→融合」は「チームビルディング(仲間づくり)」にも当てはまります。
「チームビルディングのプロセス」は、心理学者のタックマンが提唱した、チームビルディング(組織づくり)における発展段階のモデルである「タックマンモデル」(形成期→混乱期→統一期→機能期)とも一致します。
日本の神話である「古事記」のストーリーも、「葛藤→共生→調和→融合」のプロセスを経ます。
- 「天岩屋戸(あまのいわやと)」のストーリー
- 「高天原(たかあまはら)」を追放されたスサノオのストーリー
- 「大国主神」(おおくにぬしのかみ)にまつわるストーリー
- 「国譲り」のストーリー
- 「天孫降臨」から「神武天皇」までのストーリー
「葛藤」はできれば避けたいと思いますが「雨降って地固まる」という言葉があるとおり、人が嫌うような出来事のあとには、良い結果や安定した状態となっていくことを伝えているのだと思います。
先人たちは、ストーリーなどの形でメッセージを現代の私たちに大切なことを伝えようとしているのだと思います。
どんなメッセージを伝えたかったのかを意識すると、生活習慣の中にもたくさんのメッセージがあることに気づいていくのだとも思います。