鏡餅

「鏡餅(かがみもち)」とは、日本の伝統である、餅を神仏に供える正月飾りです。
「鏡餅」という名称は、昔の鏡の形に似ていることにより、鏡はこの世とあの世の境界と捉えていたことから付けられた名称です。
「鏡餅」が現在のような形で供えられるようになったのは、家に床の間が作られるようになった室町時代以降です。

大小2つの丸いお餅は、円満に新たな1年を重ねる、という意味があります。
さらに大小2つ重ね合わせるのは、月(陰)と日(陽)を表しており、福徳が重なって縁起が良いと考えられたからとも伝えられています。
また「鏡餅」の丸い形は心臓を象徴化したものといわれ、年神さまに力を借りて魂の再生を図ったとも伝えられています。

鏡餅の飾り方

鏡餅の飾り方には地域によって違いがあります。
一般的な飾り方は次のとおりです。

鏡餅の飾り方

  1. 橙(だいだい):子孫が代々(だいだい)映えることを願う
  2. 御幣(ごへい):赤は魔よけ。繁栄を願う
  3. 四方紅(しほうべに):災いを払い繁栄を願う
  4. 裏白(うらじろ):長寿を願う
  5. 三方(さんぽう):神饌を載せるための台(年神さまに献上する)

鏡餅を飾り始めるのは、早くても問題とはされませんが12月28日が最適とされています。
「八」が末広がりで日本では良い数字とされているからです。

鏡開き

「鏡開き(かがみびらき)」は、正月に神仏に供えた「鏡餅」を下げて食べる行事です。
供えた鏡餅を下げる日は各地方によって違いがありますが、1月11日に行うのが一般的です。
刃物で餅を切るのは切腹を連想させるので手や木鎚で割り、「切る・割る」という言葉を避けて「開く」という言葉を使用しています。

お正月、年神さまは全ての人や物に新しい生命を与えるために現れると伝えられています。
1年に1度新たに生まれ変わるということで、年神さまの霊力はお供えした鏡餅に宿っていますので、鏡餅を食べることで新しい生命をいただくことができるという風習です。

汁粉・お雑煮、かき餅(あられ)などとして食します。


先人たちは、生活習慣の中に形で想いを遺しています。
飾る時、いただく時に生きていることや周囲に感謝する習慣を伝えたかったのかもしれません。